音を楽しもう◎中兵庫の音楽人紹介

兵庫県の真ん中から、音楽人の情報を発信します。

歌に心をのせる、情熱を秘めた表現者◎けんじゅん

はじまりました、中兵庫の音楽人紹介。
発信委員会のメンバーでありライターである私、あんこが、プレイヤーのみなさんにささやかなインタビューをさせていただき、毎月1回発信していきます。

記念すべき1回目は、ソロでギター弾き語りをされている「けんじゅん」さん。
加東市でライブハウスを切り盛りするかたわら、自らもプレイヤーとして活動しています。ギターを手にした中学生のころからオリジナル曲を作り続け、一度はプロも目指したというほどの情熱の持ち主。音楽仲間もあまり知らなかった彼の魅力に迫ります。

感情を歌にのせ、音と体で表現する楽しさ

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───アコギで弾き語りをされているけんじゅんさん。中学生のときから、すでにオリジナルソングを作られていたのだとか?

けんじゅん 音楽は昔から好きで。いとこがギターを弾いていたので、その影響は大きいかも。ギターをはじめた15歳のときからオリジナルを作ってます。雰囲気は、ゆずとか当時流行ってた19(ジューク)みたいな感じですね。

───誰かの曲をカバーするのではなく、オリジナルなんですね。その醍醐味とは?

けんじゅん 自分の感情を歌にのせることができる、それが一番の魅力だと思います。ネガティブもポジティブも、そのとき感じたこと、恋愛や仕事の迷い、悩み、人生観…いろんな感情や経験を歌にしてきました。例えば恋愛だったら、好きっていう気持ちをうまく伝えられなくて、そんなもどかしさを歌にしてましたね。

───なるほど、自分の思いを歌にできるのはオリジナルならでの魅力ですよね。


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相棒のギブソンJ-100
そのルックスに惹かれて購入したといいます。「いろんなギターを使ってきたけど、やっぱり最後はこれに落ち着きます」とけんじゅんさん。


───どんなふうに曲作りをされてるんですか?

けんじゅん 歌詞が先だったりメロディが先だったり、サラサラ書けるときもあれば、1~2か月かかることもあります。ほんとにいろいろ。ふと思い浮かんで、いつか使いたいなとあたためてるフレーズも。30半ばになって振り返ると、学生時代は今より断然ストレートに感情を吐き出してました。敏感な時期だし、言いたいこと尽くしで。曲を作って、歌って、自分の心を発散してましたね。

───へえ〜。音楽が自己表現の手段だったんですね。

けんじゅん 言いたいことがありすぎて、ちょっと重かったかな(笑)。出し尽くした今は、同じオリジナルでも軽くなった気がします。

───学生時代はどんな活動を?

けんじゅん 高校のときは文化祭に出たり、大学時代は主に神戸のライブハウスやストリートで歌ったり。とにかく音楽に没頭しました。音と体で自分を表現する、それがすごく楽しかったんです。


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はじめて買ったCDが「FIELD OF VIEW」の『君がいたから』というけんじゅんさん。ドラマ「輝く季節(とき)の中で」(1995年)の主題歌になっていましたね。「当時ぼく、ネガティブだったんです。思春期だし、やっぱり悩みもあって。そんなとき、この曲の前向きな歌詞が響いて。元気をもらいましたね」と振り返ります。


一度はプロを目指した学生時代、その経験を生かし音楽好きが集まれる場を提供

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───お話を聞いてると、音楽が好きな気持ちが伝わってきます。そこまで好きなら、やっぱりプロを目指したことも?

けんじゅん 当時はプロになりたいと思ってましたね。CDも出したし、いろんなライブハウスで演奏してきたから、ありがたいことにファンもついてくれてて。でも、最終的にはあきらめて地元に戻ってきました。

───そうなんですね。けんじゅんさんのストレートな思いに共感する人も多かったんでしょうね。地元に戻ってからは?

けんじゅん それが、就職したもののサラリーマンは自分の性に合わず(笑)。音楽に関われる仕事をやりたいと思って、27歳のときにライブハウスを立ち上げたんです。

───それが加東市の「Live&Bar fuzzy(ファジー)」ですね。ご自身でライブハウスをつくるなんて、大変じゃなかったですか?

けんじゅん 大変でしたね。でも、これまでライブハウスをいくつもまわってきた経験と、音楽が好きっていう気持ちがある自分だからこそ、できることなのかなって。プロの道には進まなかったけど、自分と同じように音楽が好きな人が気軽に集まれる場を提供したいと思ったんです。オープンして7年経ちますが、年齢性別問わずいろんな人が利用してくれていて。みなさんが楽しんで演奏してるのを見ると、やっぱりうれしいですね。

───うんうん。ライブハウスで演奏する側から、演奏の場を提供する側に。ライブハウスって神戸には多いかもしれないけど、北播地域ではあまり聞いたことがない気がします。加東市周辺のプレイヤーにとって、「fuzzy」はきっと貴重な存在なんでしょうね。


生活に溶け込んでいる音楽

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───音楽に没頭していたという学生時代ですが、そのころと現在で変わったことってありますか?

けんじゅん そうですね。聴く曲も活動のしかたも変わりましたね。若いころはやっぱりパンクとかメロコアとか聴いてましたが、今はゆったりめの曲を好んで聴きます。20代前半まではガンガン歌ってたけど、今はサポート役として弾くことが多いかな。結婚して生活も変わりましたし。でも、誘われたらソロでもやりますよ。

───なるほど、だんだんと落ち着いてきた感じですね。最近は曲作りは?

けんじゅん ここ半年ほどは作ってないので、また再開したいなとは思ってます。最近はフェスにハマってるんですが、2歳の子どもがいるので、家族でゆったりと過ごせるところに行ってます。3月は神戸、5月には岐阜に行ってきました。

───フェスですか、いいですねぇ。2歳のお子さんがいらっしゃるんですね。

けんじゅん そうなんです。子どもには家でぼくが弾いてる姿やライブを見せたりするんで、興味を持ってくれたらうれしいなとは思いますね。

───いつか共演できたらステキですね。では最後に…けんじゅんさんにとって音楽とは?これは、みなさんにお聞きしようと思ってる質問なのですが。

けんじゅん ぼくにとって音楽は遊び道具ですね(笑)。特別なものじゃなくて、もう生活の一部というか。たいしたものじゃない、でも好きなこと。

───遊び道具!そう言い切れちゃうのがスゴイ。


インタビューを終えて

オリジナルソングで感情を表現したり、自分でライブハウスをつくったり。一見クールそうに見えて、実は情熱を秘めているけんじゅんさん。お話を聞けば聞くほど、”表現者”なんだなあと感じました。10代からずっと音楽活動を続けてきたけんじゅんさんにとって、遊び道具と言えるほど、音楽が生活の中に自然に溶け込んでいるんですね。プレイヤーとしてもライブハウスのオーナーとしても、ますます活躍されることを期待します。


●けんじゅんさんの情報はこちら
Facebook
https://www.facebook.com/kenjunatfuzzy/
ライブダイジェスト動画
自然体の声とアコギの音が耳になじむ演奏をどうぞ。
youtu.be


〇次回の更新は6月25日(火)
四十路のおっさんユニット「Nonacode(ノナコード)」をご紹介します!お楽しみに☆


〈取材・文/中兵庫音楽人発信委員会&ライター あんこ〉


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